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Servus AKIの「食卓のフォークロア」

メールマガジン=Servus AKIの「食卓のフォークロア」

☆Servus(セアヴス)とは、ウイーンの方言で[今日は]と言う意味です
 [フォークロア] とは、民間伝承、民俗学、と訳されています。食に関す
 るあらゆる、フォークロアな事柄をお届け致します。

☆料理の一つ一つにはいろいろエピソードがあります。食事中の会話の一
 つの話題にでもなってもあえればと思い、書き綴ったものです。毎月の
 発行です。

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      ★☆★Servus AKIの『食卓のフォークロア』★☆★

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Servus(セアヴス)とは、ウイーンの方言で[今日は]と言う意味です
[フォークロア]とは、民間伝承、民俗学、と訳されています。
食に関するあらゆる、フォークロアな事柄をお届け致します。
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【弟子】 師匠、いよいよはじまりましたね。
【師匠】 感慨無量だな!
【弟子】 ところで、このタイトルはどうして決まったのですか?
【師匠】 必ずこう言って挨拶した言葉をそのままタイトルにしたわけぢゃよ。
【弟子】すると、師匠のお名前は「あき」と・・・いうので?
【師匠】まー。そんなところぢゃ。
【弟子】まだ春なのに「あき」ですか・・・・
【師匠】・・・・・
【師匠】では、早速始めようかな。
    今日は第一回ということでなににしようかと迷ったのぢゃが、タイトルが
   「食卓のフォークア」というのぢゃから、食事に「乾杯」はつきものなので、
   「乾杯」について話したい。まー、気楽に聞いてほしい。
【弟子】乾杯ですか、いいですね。じゃ、早速シャンパンでも開けますか?私はこの
   「乾杯」が何よりも好きでして。
【師匠】君の事など聞いとらん。
     日本語の「乾杯」とは、中国語でもそうだが杯を開けると書く、つまり注が
    れた酒は、飲み干さねばいけないということだな。日本酒の盃程度の大きさ
    なら問題はないが、ドイツの「オクトーバーフェスト」(ビール祭り)で、
    出てくるビアジョッキなぞ、1リットルもあるので飲み干すのに、イッキとい
    うわけにはいかなかった、思い出があるな。
【弟子】私なら、任せてください。
【師匠】・・・・・・・。
【師匠】実は、これはとても怖いお話なんぢゃよ。じっくりと読んでくれたまえ。
    食事には必ずつきものの乾杯。それくらいは知ってはおるな。
【弟子】その位の事なら・・・・。
【師匠】まず、この「乾杯」というのはいつ、なぜ始まったのかというのから話さん
    といかんな。乾杯という言葉がいつごろから使われ始めたのかは、紀元前の
    エジプトだそうで、これはもともと毒殺されない為に考えだされた習慣なんぢゃよ。
【弟子】エー!毒殺ですって。
【師匠】そーなんぢゃ。あのエジプトのファラオ、ツタンカーメンも、毒殺されたのは
    知っておるな。あのナポレオンも最近の研究によると、遺骨からヒ素が検出さ
    れたと言われておる。まー昔は、暗殺・毒殺に明け暮れて、身分の高いものは
    おちおち安心して寝られんかったんぢゃろーな。もちろん、日本でも同じこと。
    日本の殿様には「お毒味役」と、言う。立派な役職があったのだから、洋の東
    西を問わず、よくあったのぢゃろ。わしらは、今のこの平和な世に生まれつい
    てよかったの。
【弟子】なんで毒殺なんですか?
【師匠】それは、ひとつには軍隊を派遣するよりも安上がりな方法だからぢゃろ。
    自分が権力を握ろうとしたら、時の権力者を殺さねばならんのだが、力ではか
    なう相手ではないのだから、毒殺・暗殺などで自分が権力者になるのが手っ取
    り早い。そして権力者になったら、今度は自分が狙われる立場になってくるの
    だからこまったもんだ。
【師匠】そこで考え出されたのが、同時に同じ酒を飲み干せばこの盃には毒が入ってい
    ないんだな、ということになって今日の乾杯の原型が出来たわけじゃな。
【弟子】 へー、そうなんですか。私なんかよく居酒屋ですぐ、乾杯・乾杯なんて騒ぎ
    まくっていますが、毒殺のことだったんですか?知らなかったなー。実は、私
    なんかよくやるんですが、乾杯の時に相手のグラスにグラスをぶつけてかんぱ
    〜い、なんてやるんですが、これも毒殺と関係があるんですか?
【師匠】 いいところに気が付いたのー。次回は、このことについて話そう。
【弟子】チョ・チョット待ってくださいよ師匠。もうお終いなんですか?今日は第一回
    目の発表ですよ・・・。もう少し話しましょうよ。
【師匠】そうか・・・・そうだな。少し長くなるが、気を入れ直していこう。
【弟子】(まったく、油断もすきもないんだから・・・ブツ・ブツ・・・)
【師匠】 なにか言ったか?
【弟子】 いえ、何でも有りません。
【師匠】昔の盃は、今のようなガラス製品なんかなかったから、角杯や金属・陶器の入
    れ物が多かったから多少強くぶつけても壊れることはなかったんだな。
    一説によると、昔は酒には悪魔が潜んでいると考えられてたらしく、飲む前に
    グラスをぶつけることで悪魔を追い払うために乾杯をしたという。その後、乾杯
    の習慣が中世ヨーロッパに伝わると相手のグラスをぶつけることで相手のグラス
    に酒が混じり合うことによって毒が入っていないことを確認するためと変化した
    とも言われておるの〜。現在の乾杯とはまったく違った意味を持っていたのだよ。
【弟子】聞いて見なければ分からないもんですね。酒にしろビールにしろ酒席では「乾杯!」
    とグラスを触れ合わせますが、これを喜びを表すものとか友情のしるしと思って
    いました。
【師匠】しかし、乾杯の習慣が生まれた当初はそうではなかった。なんと「暗殺防止」
    というということを知っただけでも酒の肴になるぢゃろ。これは1つのグラスに
    注がれた酒を2つに分けて、『この酒には毒が入っていないから、安心して飲ん
    で下さい』と、その合図に音をたててグラスを あわせたのが乾杯の始まりだとか。
    日常的な王家同士の争いで毒殺が盛んに行われていた恐い恐い中世ヨーロッパあ
    たりから始まった習慣といわれておる。
【弟子】師匠どうもありがとうございました。
    ついでといってはなんですが、乾杯というのは世界中いろいろな言い方があるん
    でしょうね?・・・ごぞじんですか?
【師匠】なんだその疑い深い言い方は。このわしの知識を疑っておるのか。
【弟子】 ・・・・すいません。
【師匠】では、まずは英語圏から行こうか。
    イギリス・アメリカ・カナダなどはCheers!(チアーズ)といっておる。
    カナダはフランス語圏もあるので、フランス同様にA votre sante! (アボートゥ
    ル サンテ)、または、ただsante!(サンテ)ともいう。
    ドイツ・オーストリア・スイスのドイツ語圏では、Prost!(プロースト)
    オランダはドイツに近いこともあって似たようなProost!(プロウスト)
    デンマーク・ノルウェーSkaal!(スコール)
    スペイン・メキシコなどはSalud!(サルー)
    イタリアではCin Cin!(チン チン)なんていうな。
【弟子】知ってます、知ってます。私なんか居酒屋ではいつもこれです。なんとなく卑猥ですよね師匠。
【師匠】何を馬鹿なことを言っておる。こういった言葉はほとんどが
    みんなの健康を祝してといっておるのじゃ。
【師匠】まだまだある。あまり聞いたことがないところでは。
    ポーランドはNa zdrowie!(ナ ズドローヴィエ)
    エジプトはFi Sihhitak!( フィ シヒタック)
    タイではChai Yoo!(チャイ ユー)
    モンゴルは(トルヤガー)
    ケニアでは(ニニュオ)
    トルコではグラスの底をぶつけあって(シェレフェ)なんていうな。
【弟子】へー、すごいですね師匠。
【師匠】どうじゃ、見直したか。
【弟子】いえ、このくらい知っていなきゃ師匠なんて言わないでしょ。
【師匠】まったく減らず口の・・・・(ムムム・・・)
【弟子】師匠。そういえばお隣の国なんかが抜けてますが。
【師匠】おまえが横やりを出すから言い出せなかったんぢゃ!
    まずは大事な国、中国では乾杯!(カンペイ)または「干杯(カンペイ)」というな、
    これが日本語になって「かんぱい」になったというわけじゃ。もっと近い国、
    韓国も同じ字を書くが、言い方は「乾杯(コンペ)」という。
【師匠】どうぢゃ、こんなもんで。
【弟子】さすが師匠。よっ!大統領!・・・で、次は何を教えていただけるんで?
【師匠】そうじゃな、次は「握手」のことでもやろうかな。
【弟子】えっ!「握手」が「食事」と関係しているんですか?
【師匠】直接というわけではないが、次回を楽しみにしてほしい
【弟子】やー、楽しみだなあー。
【師匠】そうそう、君はもう来んでもよろしい、そういうわけで次回からはわし一人でや
    るから君は必要ないんで来なくてよろしー。
【弟子】そんな〜。師匠!シショウ!シ・ショ・ウ〜〜〜。

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